アメリカ経済に大きく依存しなくても世界経済は成長を持続できるようになる。新興国経済がますます重要になり、アメリカ経済に代わって世界経済の成長エンジンの役割を果たすようになるからだ。 世界経済の成長エンジンになる新興国は、輸出に過度に依存した外需主導型経済から国内消費を軸にした内需主導型経済へ変化していく 新興国経済が進化する結果、アメリカ経済は「借金による消費」への依存体質を改めるチャンスをようやく手に入れる。遅ればせながらアメリカ経済の体質改善が進めば、世界経済はバランスを取り戻せる。極端な貿易不均衡を是正し、脆弱な国際金融システムを補強できるわけだ。 天然資源に対する価格上昇圧力が続き、世界のインフレ動向に悪影響を与える。効率的で低コストの労働力が世界経済に登場し、デイスインフレ効果を生み出していたものの、その効果も徐々に消滅していく。すでに異常なほど流動的な環境下に置かれている各国中