中国四川省出身の富豪、漢竜集団の劉漢・元主席は2月下旬、殺人罪と武器密輸などの容疑で検察当局に起訴され、インターネットで大きな波紋を呼んだ。劉被告は大物政治家、周永康・前政治局常務委員と密接な関係があることはよく知られている。劉被告が起訴されたことは周氏失脚を狙った汚職事件の捜査がいよいよ大詰めを迎えたと見方が浮上している。しかし、インターネットで話題を集めたのは、当局がメディアを通じて公表した劉被告が犯した罪の内容だった。 検察当局によると、建設業者出身だった劉漢被告は、1993年ごろから四川省で犯罪組織を形成し、そのメンバーは約40人。複数の警察幹部と検察官も含まれている。1998年、劉被告が同省綿陽市で進めた開発プロジェクトが地元住民の反対運動にあい、劉被告は手下に命じて住民リーダーの熊偉さんを殺害した。2009年、同省広漢市で別の暴力団組織に所属する陳富偉氏ら男性3人を劉被告の手下