終わりが見えない新型コロナウイルス禍。都会では居場所のない子どもたちが日夜、路上に集まる。10代を中心に「グリ下」「トー横」と呼ばれる地域で気兼ねなく時を過ごす一方、犯罪に巻き込まれる危険もある。大阪市生野区の認定NPO法人「CPAO(しーぱお)」は今春、そんな子どもたちが身を寄せられるシェアハウスを開設した。「追い詰めるのではなく、子どもたちのよりどころにしたい」。代表の徳丸ゆき子さん(51)がそう話す原点に、ある体験があった。 少年の涙 約2年前。当時16歳の少年は母親と折り合いが悪く、家出をしてはミナミに繰り出した。徳丸さんは親子の相談に乗っていたが、少年はある日単身で上京した。仲間に「未成年でも夜に働けるバイトが新宿の歌舞伎町にある」と聞いたからだ。 しかし、たどり着いたのは犯罪の現場だった。現地で知り合った相手に「新宿に無料で使える部屋がある。部屋にいる間はマニュアル通り電話をす
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