IDベース暗号 (ID-Based Encryption) とは公開鍵暗号の一種であり識別子を利用した暗号方式である。この暗号では、利用者の公開鍵として、利用者の識別子に関する一意な情報を用いる。例えば、利用者のメールアドレス、姓名やドメイン名、物理的なIPアドレス等を公開鍵として用いることが出来る。ID-Based Encryptionの略からIBEとも呼ばれる。 1984年にメールアドレスに基づく公開鍵基盤方式 (PKI) がアディ・シャミア(RSAの"S")によって提案された[1]。 これは利用者の識別子のように公開されている情報のみからデジタル署名の検証を可能とする。 最近では、ボネ (en:Dan Boneh) とフランクリン (en:Matthew K. Franklin) のペアリングに基づく暗号方式[2]、コックスの平方剰余に基づく暗号方式[3]も存在する。 IDベースの方