電子ビーム溶接機は,その機能,形態により分類すると次の4種類に大別できる。 ① 加速電圧による分類 ② 加工室圧力による分類 ③ 電子銃取付位置による分類 ④ 生産形態による分類 (1) 加速電圧による分類 高電圧型と低電圧に分類できる。加速電圧が100~150kVが高電圧型で,30~60kVが低電圧型である。 高電圧型は,出力150kVまでの装置が製品化され,その加工能力は鉄鋼材料ならば,0.1~200mm厚,アルミニウム合金ならば0.1~300mm厚のものまで溶接できる。 低電圧型は,出力45kWまでが製品化され,特殊な用途を除き,使いやすさの点で有利であるので,より広く産業界で利用されている。 (2) 加工室圧力による分類 高真空型と低真空型に分類できる。加工室圧力が0.067Pa以下が高真空型で,6.67Pa以下が低真空型である。加工室圧力は,その使用形態により6.67Pa~1.3