高級マグロの代名詞と言ってもいい太平洋クロマグロ。絶滅危惧種に指定されるまで資源量は減っているが、日本では相変わらず回転寿司などで気軽にマグロを食べることができるなど、その消費は衰えを見せていない。 ところが今、国際社会では資源量が激減する太平洋クロマグロを大量に消費している日本への風当りが日に日に強まっている。 太平洋クロマグロと同様、一時は資源量が激減した大西洋クロマグロは、きちんとした資源管理によって資源レベルの劇的な回復に成功しているのに対し、太平洋では最大消費国の日本が資源管理に後ろ向きなために、資源量の回復が遅れ、今やマグロの資源量は初期資源(漁業が本格化する前)の2%台まで落ち込んでいる。 日本がこのまま資源管理に消極的な姿勢を続ければ、国際的な批判が強まるばかりか、強制的な禁漁に追い込まれる可能性すら否定できないほど状況は厳しい。しかし、日本は政府内にも、また消費者の間にも