シューベルトの生家 シューベルトはウィーン郊外のリヒテンタールで生まれた。メーレン(モラヴィア)から移住したドイツ系植民の農夫の息子である父のフランツ・テオドール(1763年 - 1830年)は教区の教師をしており、母エリーザベト・フィッツ(1756年 - 1812年)は結婚前にウィーン人家族のコックをしていた。成人したのは長男イグナーツ(1785年 - 1844年)、次男フェルディナント(1794年 - 1859年)、三男カール(1795年 - 1855年)、次いで第12子のフランツ、娘のテレジア(1801年 - 1878年)だった。父はアマチュア音楽家で長男と次男に音楽を教えた。 フランツは5歳のときに父から普通教育を受け始め、6歳のときにリヒテンタールの学校に入学した。このころ、父は末息子のフランツにヴァイオリンの初歩を、また長男イグナーツにピアノを教え始めた。フランツは7歳ごろにな