京都大は18日、山中伸弥教授らが技術開発した、さまざまな組織や臓器になる能力のある人工多能性幹細胞(iPS細胞)について、日本と米国でそれぞれ新たな特許が成立したと発表した。日本で特許が認められたのは平成21年以来。 これまで日本で認められていた特許は、iPS細胞を作製する際に、細胞へ注入する遺伝子が限定されていた。だが今回、この遺伝子と性質や機能が極めて似た「ファミリー」と呼ばれる多くの遺伝子についても、京大の特許権の範囲に含まれた。 一方、米国では京大と米ベンチャー企業がそれぞれ特許申請していた、類似するiPS細胞の作製方法について、ベンチャー企業側から譲渡を受け、それぞれが京大の特許として認められた。係争が回避されたうえに、京大の特許権の範囲がさらに広まるかたちとなった。