マテウス・メーリアン『三十年戦争:ザクセン選帝侯ヨハン・ゲオルク1世による1620年のバウツェン包囲』 三十年戦争は、1618年から1648年までヨーロッパの大部分を荒廃させ、「全般的危機の時代」の間続いた多くの政治的混乱の中の一つであった。 17世紀の危機あるいは単に全般的危機(ぜんぱんてききき)(英語: The General Crisis)とは、ヨーロッパ史において17世紀に起きた混乱や波乱をまとめた言葉。17世紀は、14世紀とともに小氷期によりヨーロッパの気候が寒冷化し、ペストが大流行して飢饉が起こり[1]、英蘭戦争や三十年戦争をはじめとする戦乱の多発によって人口が激減したため、研究者によっては「危機の時代」あるいは「17世紀の危機」と呼ぶことがある[2][3]。イマニュエル・ウォーラーステインによれば、「17世紀の危機」は1620年代に始まって約1世紀続く「近代世界システム」の収