第122回「巨大市場を目指せ‐パワーアシストなど介助ロボット・ベンチャーに期待」 2012年10月18日 3.11災害、特に福島第1原発事故に際して、日本のお家芸といわれたロボットはさぞかし素晴らしい活躍をみせただろうか。外国人にこう聞かれると困ってします。いや、何も出来なかったとはあまりにも恥ずかしくて言えない。チェルノブイリ事故でも爆発で建造物の屋上などに飛散した超高レベルの放射線を発する黒鉛(原子炉の構成要素)の破片の整理などはロボットがやってのけた。地上では無人操作のブルドーザーが活躍した。いずれも高放射性環境下で、急ごしらえの制御装置のICが壊れ、長時間は活動出来なかったが、事故処理にロボットが投入され、役立った記録は残っている。では、日本ではどうだったのか? 最近のロボット技術の進歩には著しいものがあり、特に米国、イスラエルが目立つ。軍事技術に裏付けされた発展の成果で、とても日
第124回「無から有を生み出すBizモデル②‐今後発展が期待されるESCO」 2012年11月01日 無から有を生み出す典型的なビジネスとして、今回はESCO(エスコ)事業を考えたい。ESCOはエネルギー・サービス・カンパニーの略で、エネルギー・コストの削減やCO2排出量の削減が本事業の目玉であり、ESCOに仕事を依頼した側も、さらにESCO自体もそれなりに儲かるというWIN-WINの関係が仕組まれる。 この動きは省エネやCO2削減で規制を強化しようとしている政府の動きと一致している。ただ省エネなどを実施するにはそれ相当のコストがかかる。そうでなくとも経済環境が悪い中で実施主体が足踏みするのはこのためだ。しかし規制の影は背後から迫っている。板挟みとなっていると言っていい。この板挟みをビジネスに変えようというのがESCOで、ある意味ではソーシャルビジネスの一種といっていい。 ESCOは省エネ
第120回「シェール・ガス④‐米国に見る著しい環境破壊の実体」 2012年10月05日 米国ではシェール・ガス開発のおかげで、ハリブルトン社とかフラックテクサービス社などといった特殊な高度掘削技術をもつベンチャー企業が相次いで、大成長をとげるなど、新たな市場でのベンチャー企業が相次いで設立された。 これに加え様々な周辺企業での雇用が創出され、また、ガス生産会社に土地を貸す地主は、これまでの単なる牧草地が平均して年2万ドルを生む金の卵と化した。あくせく働く必要がなくとも月数千ドルになる地主も少なくない。ここで注意したいのは米国での土地の法的権利で、米国では地表から地球中心までの立体部分に所有権が及ぶ。したがって自分の土地地下にパイプが通っただけでも貸地権が発生する。 この土地をガス会社に貸す際の契約書の内容が問題。ガス掘削に関してはいかなることも口外しないという厳しい守秘義務が課せられている
第117回「シェール・ガス①‐米エネルギー危機救った60歳起業“クレイジー・アンクル”」 2012年09月20日 米テキサス州フォートワースの港には巨大なタンクが2基建っている。米国がエネルギー不足の懸念から液化天然ガス(LNG)を輸入するためのものだった。ところが今、このタンクは殆んど空っぽ。10%程度しか埋まっていない。その理由は、米国国内から大量の「非在来型」と呼ばれる天然ガスが産出され始めたからである。 頁岩(シェール)という固い地層の中に閉じ込められているガスを取り出すことから「シェール・ガス」と呼ばれる。シェールには原油分が分散して存在する場合があり、これから取り出す原油は「シェール・オイル」と呼ばれている。このシェール・ガス、シェール・オイルが米国のエネルギー危機を救った。そればかりか多くの雇用と技術ベンチャーを創出している。 米軍を退役し、大学では石油地質学を専攻していた1
第115回「日本再生クリエイティブを活かしたい―巨大除染ビジネス数十兆円市場」 2012年09月06日 現在福島県では、環境省が主宰した22の除染実証事業が進められている。これは応募のあった295件の中から選ばれたもので、福島県田村市など11市町村では、国直轄の「除染特別地域」として除染を行うとしている。 国が費用を負担し自治体が除染する「汚染状況重要調査地域」には、東北と関東8県104市町村が指定されている。 目標は2014年3月末までに年間の被曝量20ミリシーベルト以下にすることで、これは住民帰還を可能とするレベル。すでに20ミリシーベルト以下の地域は年間1ミリシーベルト以下を狙うという。ただしこれは住宅などから20キロ圏内の話で、森林などを含めた残りの大部分は後回し。それでも40ミリシーベルトを超えた地域を短期間で20ミリシーベルト以下とするのは難しいと内閣府などはみている。ここでは
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