シーア派(アラビア語: الشيعة、ラテン文字転写: ash-Shīʻa(h)、ペルシア語: شیعه、アゼルバイジャン語: Şiəlik)は、イスラム教の二大宗派の一つで、2番目の勢力を持つ。もう一方は最大勢力であるスンナ派(スンニ派)である。 7世紀のカリフであったアリー[注釈 1]とその子孫のみが、預言者の代理たる資格を持ち、「イスラム共同体(ウンマ))」の「指導者(イマーム)」の職務を後継する権利を持つと主張する。 シーア(شِيعَة)はアラビア語で「شيع」という動詞から派生する「追随者」「同行者」「党派」を意味する普通名詞で[1]、初期のシーヤ派の人々が、「アリー派」((شيعة علي、Shī‘ah ‘Alī)と呼ばれたことに由来している。後には、シーアに単に定冠詞を付したアッ=シーア(ash-Shīʻa)という語で同派を意味するようになり、宗派の名称として定着した。