末期がんと闘いながら、政府や東京電力の記者会見に参加して、福島第1原発事故の真相究明に全精力を費やした。弁護士でネット市民メディアNPJ編集長の日隅一雄さんが6月12日、胆のうがんのため死去した。49歳だった。 穏やかな口調で、論理的に情報開示を拒む当局に質問を続ける姿は本紙の記者にも日増しに存在感が感じられるようになったという。乱れた呼吸を整えて話すようになり、体調が日々悪くなっているのは明らかだった。会見を流すニコニコ動画で、彼が質問を始めると、「体が心配です」「命をかけて闘っている」との激励の書き込みが画面を走った。 彼とは本紙の同期入社で、新人の配属先が隣の支局、支局から大阪社会部に異動になったときも堺支局管内の隣の通信部に配属された。社会部記者時代は、事件よりは話題ものを中心に社会面のトップを飾りながらも、「大したことないって」と飄々(ひょうひょう)とした表情で笑っていた。しばら
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