世界選手権3連覇中の日本のエースは、五輪の大舞台でも飛び抜けた実力を発揮した。体操の男子個人総合で内村航平(コナミ)が金メダル。日本勢では1984年ロサンゼルス五輪の具志堅幸司以来となる快挙を成し遂げた。内村を超える選手は、おそらく今後も出てこないのではないか。もはや「史上最強の体操選手」といってもいいだろう。 ■着地ピタリ、圧巻だった跳馬 圧巻だったのは跳馬だった。跳馬は助走距離が長いため着地の際の衝撃も大きく、全6種目の中で最も着地を止めるのが難しい。しかも内村が挑んだシューフェルト(伸身ユルチェンコ2回半ひねり)は前向きに着地するため、着地点がつかみにくい大技だ。 それを内村は寸分の狂いもなくピタリと着地を止め、16.266の高得点をマークした。ここまで完成度の高い着地は国内大会でもなかなか見られなかったように思うが、五輪でしっかりと決めたのだから恐れ入る。 最後の種目となった床で珍