消費税率が2014年4月1日に、現行の5%から8%へと引き上げられることが正式に決定した。消費税率が引き上げられると、物価上昇によって家計の購買力(実質所得)が目減りするため、家計消費を減少させる。増税による経済への影響を考える上では、増税によってどの程度物価が上昇するかというのが重要な論点となる。 一般的には、消費税率が1%引き上げられれば、消費者物価(生鮮食品を除く総合、以下コアCPI)は0.7%程度押し上げられると言われている。これは、消費者物価を構成する品目の一部、たとえば、家賃や医療費、学費などが消費税の課税対象外であり、課税対象となる品目は、ウエイトベースでコアCPIの7割程度となっているからである。仮に、課税品目の全てで消費税率の引き上げ分を100%小売価格に転嫁すると仮定すれば、今度の3%の消費税率の引き上げによって、2%程度消費者物価が押し上げられる計算となる。 しかし、