社説 水陸両用車導入 専守防衛を捨てるのか2012年8月28日 Tweet 憲法の平和理念と国是の専守防衛をかなぐり捨てるような動きが続いている。自衛隊に攻撃的装備を導入する計画が突然浮上した。 防衛省は2013年度予算で、米海兵隊による「殴り込み攻撃」の主軸を担う水陸両用車を陸上自衛隊に導入する方針を固めた。 海洋進出を強める中国をにらみ、南西諸島防衛に向けた「動的防衛力」を強める狙いがある。自衛隊の攻撃力向上につなげる思惑もうかがえる。 島しょ防衛の中核と位置付ける陸自西部方面隊普通科連隊(長崎県佐世保市)への配備が想定されている。新年度の予算編成を前に、尖閣、竹島をめぐる中国、韓国との対立を政治利用して、装備拡充を図る危うい動きだ。 中国を念頭に置いた島しょ防衛強化を掲げて装備を競い合えば、中国側も対抗せざるを得なくなる。 それで何が生み出されるのか。 軍備強化が過熱し