前原政司経済財政担当相が10月5日、日本銀行の金融政策決定会合に出席した。これをマスコミは小泉政権時代の竹中平蔵経済財政担当相以来の「異例」と報じている。しかし、日銀法19条では、「財務大臣又は経済財政政策担当大臣は・・・会議に出席して意見を述べ」と書かれている。大臣は他に重要な用事のない限り、金融政策決定会合に出席するのが当たり前だ。 もっとも、当時の竹中さんは、「会議に出席したがあまりに冗長な説明が多く、もっと効率的に会議ができないものか」と言っていた。そうした会議の方法は、時間に追われる政治家大臣の出席を阻みたい日銀官僚の高等戦術かもしれない。にもかかわらず「出席は異例」と報じるのは、マスコミが日銀の意向を代弁しているだけにすぎない。 その前原大臣が提案する「日本銀行による外国債券の購入」。こんな経済理論と法制度が絡み合う絶好の社会科学教材はめったにない。ところが、マスコミはこの面白
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