高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、所管する文部科学省が来年度予算の概算要求で、性能試験(試運転)に必要な経費を計上しない方針を固めたことが3日、分かった。文科省はもんじゅが運転を再開した2010年度以降、概算要求で試運転の経費計上を続けており、見送りは初めて。 運営する日本原子力研究開発機構は計上を求めているが、同省関係者は「現状での予算要求は国民の理解を得られない」としている。 ただ、試運転そのものを断念したわけではなく、今後、国のエネルギー政策の見直しでもんじゅの必要性が認められれば、補正予算などで対応する。