大震災から2年が経つ。震災後の大混乱の中で検証不可能な情報が錯綜し、津波や原発事故の苦しみに直面した人々の不安を駆り立てた。 「放射能がくる」──原発事故後にそうした報道が相次いだことが影響したのか、震災後、放射能汚染から最も遠い場所として沖縄へ自主避難する家族が急増した。昨年2月には、青森の雪を沖縄に運ぶ毎年恒例の雪遊びイベントが、自主避難者らの「放射能に汚染された雪をもちこむな」との抗議の声で中止に追い込まれたことも話題となった(雪は市内の学童クラブに持ち込まれた)。 沖縄に避難したママたちはいま、どうしているのか。関東近郊で放射線測定活動をする母親たちに聞き込みをしたところ、 「沖縄に子供を連れて避難した仲間は、みんな戻っています。短い方で震災から半年、長い方でも1年が限界でした。旦那さんに“そろそろいいんじゃない?”などといわれ、ケンカの末に連れ戻されるケースも多い」(神奈川県川崎