2016年12月6日、DeNA(ディー・エヌ・エー)のキュレーション事業を取り仕切っている、執行役員の村田マリと電話がつながった。その語り口は、強気を装っているのか、いつも通りに明るかった。 医療・ヘルスケア情報サイトの「WELQ(ウェルク)」が引き金になった問題が、オンラインサイトからの無断転用や盗用、インターネットの検索結果を強引に押し上げるSEOのやり口について、すでに多くの人々を巻き込んで「大炎上」している真っただ中のことだ。 しかし本人は、メディアも会社もなかなか手が届かない、シンガポールで暮らしている。いわゆるリモート経営のスタイルだが、さすがに日本国内で膨れ上がっている批判の波を感じたのか、話していると少しずつ声のトーンが変わってくる。