【ストックホルム=三井誠】ノーベル生理学・医学賞を選考するカロリンスカ研究所(ストックホルム)で、選考委員(事務局長)を務めるヨーラン・ハンソン教授(61)が6日、読売新聞のインタビューに応じた。 山中伸弥・京都大教授(50)の受賞について「生物学の常識を覆す革新的業績で、成果が出て6年というのは、(生理学・医学賞の)記録に残るスピード授賞例の一つ。でも、迷いはなかった」と話した。 自然科学分野のノーベル賞は、多くが業績をあげてから数十年後に授与されている。2008年の物理学賞に輝いた南部陽一郎博士の業績は、50年近く前に発表されたものだった。 山中教授が作製したiPS細胞(人工多能性幹細胞)は、様々な研究が進んでいるが、ハンソン教授は「臨床応用の成果が広がるにはまだ長い時間がかかる。一方、基礎科学の面で、すでに受賞の機は熟していた」と指摘した。山中教授はここ数年、候補者に名前があがり、そ