関西電力が今夏の計画停電は回避できるとの見通しを示す中、大飯原発(福井県おおい町)の地元の町議が1日、京都市上京区で原発の危険性を訴えて講演し、約80人が参加した。一方、同原発の稼働中止を求めて毎週金曜に下京区の関電京都支店前で行われるデモ行進は8月31日、10回目の節目を迎え、過去最多の約700人が気勢を上げるなど、脱原発依存のうねりが広がった。【五十嵐和大】 ◇おおい町議が講演 地元の苦悩訴え 講演したのは猿橋巧町議(58)=共産、写真。今年5月、おおい町議会は雇用確保などを理由に大飯原発の再稼働に同意したが、同町議は「安全性を国が担保したとは言いがたい」と反対した。 講演では、運転停止中も核燃料の冷却・保管に労力がかかるため「原発を止めて雇用が無くなると言うのはうそ」とする一方、「たとえ止まっていても放射能漏れは起こり得る。我々にとっては、ただ廃炉にするだけで済む問題ではない」と地元