【多田敏男】ユニバーサルエンターテインメント(UE社)では、フィリピン娯楽賭博公社の顧問側への巨額送金や、不正な会計処理が相次いで明らかになった。送金のうち2500万ドル(約23億2500万円)は顧問側へのコンサルタント料として支払われたが、金額の妥当性は不透明なままだ。証券取引等監視委員会が関心を寄せており、カジノ事業をめぐる資金の流れについてUE社には適正な情報開示が求められる。 香港にあるアイランドシャングリラホテルのバー。2010年5月3日の未明に公社顧問のソリアーノ氏と、UE社の幹部ら3人が落ち合い、送金について打ち合わせた。その後4人はホテル近くの銀行でソリアーノ氏の会社口座にUE社側から1千万ドルが振り込まれたことを確認。UE社幹部は1千万ドル相当の円建て小切手を携えて帰国した。 第三者委員会は先月設置され、5月末に最終答申を予定していた。ところが、上乗せ送金した資金を小