ルキウス・セプティミウス・セウェルスはローマ帝国領アフリカ出身の元老院議員で、ポエニ戦争での戦功で領土を得たエクィテスを祖先とする。 セウェルスは軍人として頭角を現し、マルクス・アウレリウス帝とコンモドゥス帝の二代に仕えた将軍となった。コンモドゥス帝の死後、権力掌握に中央政権の要人が相次いで失敗する様に各地で軍司令官の蜂起が始まり、パンノニア総督であったセウェルスはその一人として帝位請求を行った。同じ請求者であったシリア属州総督ペスケンニウス・ニゲル、ブリタンニア総督クロディウス・アルビヌスを破ったセウェルスは軍の支持の元に元老院を押さえ込み、専制的な統治体制を整えた。 軍の支持を背景にしたセウェルスはパルティアなどとの対外戦争で多くの勝利を重ね、ローマの防衛力再建に業績を上げた。一方で軍事独裁の側面が強い統治は元老院と市民の権威を無視する傾向を作り、後の軍人皇帝時代の前兆となった。軍の歓
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