厚生労働省が5年に1回行っている全国母子世帯等調査の最新結果で、母子家庭の平均年間収入は291万円と、子供のいる世帯の平均所得(658万円)の44・2%にとどまることが判明した。前回調査に比べ、非正規雇用の割合が増加しており、ひとり親への経済支援や就業促進策充実を求める声が上がっている。 4年前に夫と離婚した埼玉県の女性(42)は、3歳の娘を1人で育てながら都内で事務職の派遣社員として働いている。 夫との約10年間の結婚生活で埋められない溝ができ、離婚を話し合い始めた直後に妊娠が判明した。 「38歳という自分の年齢を考え、離婚しても産みたいと思った」 決意が揺らがないよう、安定期に入った後に夫へ妊娠を告げ、その後、離婚が成立した。 派遣先には産後2カ月で復帰した。「それが限界と言われた」。月々の収入は給与や児童扶養手当などで約20万円。家賃、保育園料、職場への交通費などを払うと手元にはほと