野田佳彦首相が吉田茂、池田勇人、佐藤栄作に肩を並べた-。信じられないようだが、事実だ。 首相は1日に内閣改造を行い、野田第3次改造内閣を発足させた。衆院選を挟まずに3回改造に踏み切る「第3次改造内閣」を発足させた歴代首相は吉田、池田、佐藤しかいない。しかも、1年間に3回も行ったのは首相が初めてだ。 改造の善しあしを評価するのは難しい。だが、吉田も池田も佐藤も4~7年の長期政権だったので、改造も多いのが自然だといえる。就任1年ちょっとの首相の場合は、不安定な政権という印象しか浮かばない。 首相は人事の狙いについて、昨年9月の内閣発足時は「適材適所」、今年1月の第1次改造は「最善かつ最強の布陣」と胸を張った。6月の第2次改造は「機能強化」を図り、またもや「適材適所」の人事だと強調した。そして今回の第3次改造は「チーム力を一層強靱なものにした」と豪語した。どこが強化されたのか皆目分からないが、野