2009年の総選挙で300を超える議席を得て政権の座についた民主党だったが、その後、政権に対する世間の評価は厳しい。政治主導に失敗し、官僚に牛耳られているではないかという批判が後を絶たない。それどころか、民主党は約束したことを何も実現できていないという評価が定着してしまった感さえある。民主党政権はどこで失敗したのか。 鳩山内閣で外務副大臣、菅内閣で内閣官房副長官を務めるなど、これまで民主党政権で中心的役割を果たしてきた福山哲郎参院議員は、普天間基地の移設問題のようないくつかの象徴的な政策の失敗によって有権者の信用を失ったとみる。民主党政権が実際にはいろいろな成果をあげているとの自負はあるが、そうした成果についても有権者に聞く耳をもってもらえなくなってしまったというのだ。 確かに、公共事業の大幅な削減や子ども手当、高校無償化などは日本にとっては大きな政策転換だった。政権交代の成果と言っていい