2020年までに人口の約30%が65歳以上になると予想され、急速に少子高齢化が進む日本。生産人口の減少、医療費の増大に加え、認知症患者の増加、介護者の疲弊、老人の孤立などさまざまな課題が浮かび上がっています。その中で、いかに健康寿命をのばし、人々が長寿で幸せな人生を送ることができるのか、国や地方自治体だけでなく民間主導で分野を横断したさまざまなアクションがはじまっています。 日本と同様に少子高齢化が急速に進んでいる英国では、ここ数年、文化芸術団体により高齢者を対象に多様な取り組みが展開されています。例えば、ナショナル・ミュージアムズ・リバプールは、コレクションを活用し、認知症の方とその介護者を対象にしたプログラム「ハウス・オブ・メモリーズ」を実施。マンチェスター博物館では、認知症患者とその家族や介護者を対象に、博物館訪問をフルサポートする月例プログラム「コーヒー・ケーキ・カルチャー」を行っ