ニカイア攻囲戦(ニカイアこういせん、英: Siege of Nicaea)は、第1回十字軍の主要な戦闘の一つ。1097年5月14日から6月19日にかけてルーム・セルジューク朝の首都ニカイアを十字軍および東ローマ帝国軍が包囲した。ニカイアは十字軍ではなく東ローマの方に降伏した。 背景[編集] アナトリア半島の北西部、アスカニウス湖の東岸にあるニカイアは1077年にセルジューク朝が東ローマ帝国から奪い、この戦いの時点ではルーム・セルジューク朝が首都としていた。守備兵はテュルク人が多かったが、市民の大半はギリシア人であり東ローマ帝国はその奪回を目指していた。 ニカイア包囲の前年である1096年、西欧諸公の参加する十字軍に先立って「民衆十字軍」がアナトリア半島に上陸し、ニカイア周囲の農村を略奪して回った。ルーム・セルジューク朝のクルチ・アルスラーン1世はこれをたやすく破り去っており、この次に来る十