マキン奇襲(マキンきしゅう)とは、第二次世界大戦(大東亜戦争)中の1942年(昭和17年)8月17日から翌日にかけて、ギルバート諸島ブタリタリ環礁(当時の呼称はマキン環礁)で、アメリカ軍が日本軍に対して行ったコマンド作戦である。アメリカ軍は潜水艦で海兵隊を送りこみ、マキンに駐屯していた日本海軍陸戦隊を壊滅させて引き上げた。 太平洋戦争開戦時にイギリス領だったブタリタリ環礁は、開戦直後の1941年(昭和16年)12月10日に日本海軍の第51警備隊の一部などにより無血占領された。日本海軍の意図はマーシャル諸島防衛のための哨戒拠点確保などで、小規模な水上機基地を設置したが、それほど厳重な防備は施さなかった。1942年2月1日にアメリカ海軍機動部隊によるマーシャル・ギルバート諸島機動空襲を受けても、特に守備兵力の強化は行われなかった[注釈 1]。1942年8月時点では、守備兵力はジャルート環礁(ヤ