1967年に創業。半世紀に渡って日本競馬史に輝かしい足跡を残してきた名門、メジロ牧場が廃業することが明らかになった。黄金期の80年代から90年代、メジロラモーヌ、メジロマックイーン、メジロライアン、メジロドーベルといった数々のG1馬を輩出し、進取の精神に富んだ育成手法は馬産地のフロントランナー的存在でもあった。当時のリーディングブリーダーは数に勝る社台ファームであったが、競走馬のクオリティはメジロに比肩できないと言われていたものだ。社台が人気の回転寿司チェーンなら、メジロは職人が丹精込めて一貫一貫握る老舗の寿司屋のイメージだった。その頑固さは時代に流されない配合に最もよく現れていた。創業時から守り続けてきた肌にこだわり、インブリードやニックスなどを入念に研究して自家種牡馬や地味でもこれぞと見出した種牡馬を配合してきた。 メジロがつくった最強馬、メジロマックイーンの血統表を見ればその粋が集め