ドローンで撮影した、新たな大規模太陽光発電計画予定地の山林(中央左上)=北海道釧路市音別町で2023年3月30日、釧路市民提供 北海道白糠町と釧路市音別町(旧音別町)の境界にある馬主来沼(パシクルトウ)西側の民有地で、新たに民間事業者による大規模な太陽光発電計画が浮上している。「イオル」と呼ばれるアイヌ民族の伝統的生活空間だが、5月にも海岸線で別の企業の計画が浮上しており、ソーラー事業の草刈り場と化している。 今回は東京都中央区の事業者が計画。27日に縦覧が始まった環境影響評価(アセスメント)の第1段階となる「計画段階環境配慮書」によると、馬主来沼西側の総面積約330ヘクタールの山林に、道内最大規模となる発電出力49・9メガワットの大規模発電施設を整備する。 馬主来沼は環境省が選ぶ「重要湿地」の一つ。沼の東側一帯は白糠町の「馬主来自然公園」で、河口には寄り鯨がアイヌ民族のコタン(村)を救っ