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ブックマーク / pmazzarino.blog.fc2.com (11)

  • 旧統一教会問題を風化させないために反社会学講座ブログ

    こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。先週、7月3日から9日の週には、旧統一教会問題をあらためて検証する報道番組が地上波・BSで放送されました。旧統一教会に関しては、まだまだ現在進行中の問題がたくさんあります。終わったこととして風化させるわけにはいかないので、遅ればせながら、書き留めておきます。 ちなみに私はおよそ1年前、当ブログで政治と宗教に関する問題を論じました。(無宗教な私から見た政治と宗教の問題) かなり長い記事ですが、未読のかたはぜひ読んでください。当に重要なことは140字では説明できません。140字の文章しか書けない人は、140字分の思考しかしてないんです。 宗教と政治が癒着するのは非常に危険であるという私の懸念はいまでも変わりませんし、強まるばかりです。宗教的な価値観なら「私は信じない」と拒否できますが、議会で多数派を占める与党と宗教団体が組んで宗教的価値観を法律化したら

  • 参議院は選挙でなく抽選にしちゃえばいいんじゃない?反社会学講座ブログ

    ナポリ3区の有権者のみなさま、ごきげんいかがでしょうか。新党アルデンテ代表のパオロ・マッツァリーノが地元に帰って参りました。10年前から新党です。今後もずっと新党です。 きっといまごろ日では、参議院選挙で大盛り上がりだと思いますが……え、全然盛り上がってないの? ほら、だからずっと前から私はご提案してるのですよ。『日列島プチ改造論』に書いたように、どうせみんな選挙に関心がないのなら、参議院はいっそのこと裁判員制度と同様に国民から抽選で議員を選んでしまえというアイデアです。 県ごとの人口に応じて定数を決めて、県民から抽選で選べばいいので簡単です。 裁判員制度だって導入前には、日では絶対うまくいくはずがないと悲観的な予言が多かったことをおぼえてますか? けど、やってみたら、なんだかんだ続いてるじゃないですか。参議院もやればできますよ。 以前著書でご提案した際には、報酬は日国民の平均年収

    nagaichi
    nagaichi 2022/06/28
    参議院が衆議院のカーボンコピーでは無意味なので、わりと賛成。裁判員制度も刑事より行政訴訟でこそ導入すべきだよな。
  • 戦争の理不尽にあらがってみる反社会学講座ブログ

    こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。今月頭に、確定申告書を提出しに自転車で税務署に行ったついでに調子のって久々に少し遠出したら、翌日から足腰すべてが筋肉痛。歩くたびに「痛たた……」とうめく情けない状態で、日頃の運動不足を反省。そればかりか筋肉痛が治るのにも1週間近くかかったことで、老化が進んでいることも思い知らされ、へこみました。 とまあ、そんなちっぽけな苦労話がふっとぶくらいに大変な事態が、世界ではいまも進行中です。 戦争ほど理不尽なものはありません。戦争は、やりたいヤツが始めるのに、やりたくない者まで巻き込まれます。そして往々にして、やりたくない者が先に死んでいき、戦争を始めたヤツはヘリクツでおのれを正当化しつつ、のうのうと生き続けるのです。 戦争をやりたいヤツだけでやるのなら、どうぞご勝手にといえるけど、そうじゃないから、理不尽に対しては異議申立てをしなければいけません。黙ってガ

    nagaichi
    nagaichi 2022/03/17
    少なくとも反戦デモはベトナム戦争を止めた前例があるが、冷笑家が戦争を止めた例はひとつもないな。
  • 陰謀がバレたひとたちのドキュメンタリー反社会学講座ブログ

    こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。呉座勇一さんは『陰謀の日中世史』で、陰謀はほとんど成立しないといってます。陰謀に関わる人間の数が増えるにしたがって情報が流出する可能性も高まるので、陰謀は企んだとしてもたいていバレて失敗するものだと。 その実例が、なんとつい最近起きました。愛知県知事のリコール運動で署名が大量に偽造されたことがバレて、事務局長や関係者が逮捕されたのです。 みなさんすでにご存じとは思いますが、なんでみんなもっと喜ばないのですか? 興奮しないのですか? われわれは、違法な手段で政治を変えようと画策した陰謀がバレて失敗した実例をこの目で見られる幸運に恵まれたのですよ。貴重な歴史の瞬間に立ち会えたことを、もっと喜びましょうよ。 地上波のテレビドキュメンタリーは早朝・深夜に追いやられてしまったので、私は番組表でタイトルだけチェックして興味があるものは録画しておきます。 先日、

  • 池袋暴走事件と法の正義反社会学講座ブログ

    こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。池袋暴走事件の裁判がはじまり、被告が無罪を主張したことで、感情的に批判してるひとが多いようです。聞くところによると、テレビのワイドショーではコメンテーターがこぞってタコ殴り状態だそうです。 でも、ちょっと待ってほしい。みなさんの正義も暴走してます。 ホンネをいえば、私もあの被告に情状酌量の余地はないと思ってます。実刑判決でも全然かまわない。高齢だから事実上の終身刑になったとしても、同情はしません。 ただ、被告が裁判で無罪を主張することは、それとはまったく別問題です。法の正義、法手続き上の正義というものがあるのです。 日人は、裁判で無罪を主張すると「ふてぇ野郎だ!」「反省の色がない!」と感情的に批判しがちですが、被告が無罪を主張するところからはじめるのは、裁判の形式として妥当なやりかたです。まず、無罪であるという被告の主張から出発し、検察側が被告の主

  • トロッコ問題のバカらしさを、頭の悪いひとにもわかるように解説します反社会学講座ブログ

    こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。『教職研修』1月号掲載の連載記事で、トロッコ問題の問題点を指摘しました。ことの経緯は、ある小中学校で、授業を担当したスクールカウンセラーがいわゆるトロッコ問題を取りあげたところ、親から苦情が来て、学校側が謝罪したというもの。 ネットを見ますと、トロッコ問題そのもののバカバカしさに気づかない論理思考力欠乏症のひとたちが、苦情をいった親をモンペと決めつけたり、謝罪した学校の態度を批判したりと、お粗末な感情論ばかり。そんなひとたちのために、トロッコ問題のどこがヘンなのか、解説します。 まずは、トロッコ問題をご存じないかたのために説明を。手書きのきたない絵ですいません。ブレーキが壊れたトロッコが暴走し、こちらに向かってきます。線路の先には5人の作業員がいて、このままだと轢かれて死にます。あなたが手動でポイントを切り替えればトロッコの進路を変えられますが、そち

    nagaichi
    nagaichi 2019/12/23
    「こんな例ならどうでしょう」で大爆笑。
  • ジャズファン目線からの日野事件反社会学講座ブログ

    こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。しつこいようですが、日野さんの暴行事件について、ここ数日ずっと考えてました。情緒ウィルスに冒された人々が歪んだ論理をばらまくことを、私は許せないので。事件そのものも不愉快ですが、世間の反応がもっと気持ち悪い。なんとかこの得体のしれない気持ち悪さの正体を暴きたい。私は思考をあきらめません。 今回は、ジャズファンとしての目線から、事件質と世間の反応の気持ち悪さについて考えました。 題の前に、松人志さんがテレビで、体罰はむかしは当たり前だったのに、いまはなぜありえないのかわからないといったことにお答えします。松さんは誤解してますが、むかしもいまも体罰は違法です。むかしは順法意識が薄い人が多かったので、平気でルールを破っていたというだけのこと。 明治以降、日の法律で体罰が認められたことは一度もありません。法治国家では原則的にすべての暴力は違法とさ

  • 日本の戸籍にもミドルネームを反社会学講座ブログ

    こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。 日の戸籍にも、ミドルネームを正式に導入することを検討してみてはいかがでしょう、というのが日の提案です。 そんなことして、なんの意味があるのか? おおいにあるんです。いわゆるキラキラネーム問題を解決できるかもしれません。 こどもに読みにくい名前をつける習慣は、日では鎌倉時代からあったわけで伝統といえなくもないのですが、近年、英語のような名前に漢字をムリヤリ当てるものなどが増えてきました。親はいいけど、学校の先生が読めなくて困るし、なによりこども人がイヤな思いをすることもあるんじゃないか、などと世間の風当たりはかなり強い。 こないだネットの芸能ニュースで読みました。お笑い芸人のゴージャスさんが、生まれた娘にエスメラルダという名前をつけたいけれどムリだろうなと悩んでるそうです。ほとんどの人にとってどうでもいいニュースですが、じつは、同じ悩みを持つ

    nagaichi
    nagaichi 2015/05/06
    「いみな」(諱)はミドルネームじゃねーよ。「本当の名前」のほうだ。
  • 少年犯罪の実名報道は偽善である:反社会学講座ブログ

    こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。 『週刊新潮』の未成年犯罪者実名報道を批判する意見を『新潮45』に寄稿したところ、掲載拒否をされました。 これまで反社会学講座などでやってきた私の流儀を踏襲し、事実に基づき感情論に流されず現実的な提言までしたつもりですが、自社批判が混じると、この程度の毒でもダメなんですねえ。 せっかく書いたのにもったいないので、長文になりますが以下に全文を公開します。「人権」一辺倒の不毛な実名報道議論に一石を投じられれば嬉しいです。 少年犯罪の実名報道は偽善である テレビのニュースを見ていると、コンビニ強盗の報道がしょっちゅうある気がしませんか。実際、犯罪統計を調べてみたら毎年五〇〇件くらい起きてるので、私の気のせいではなかったようです。 不思議ですよね。いまやコンビニの防犯カメラ設置率は一〇〇パーセントです。そんなことは強盗犯も知ってるはずです。 なのに、なんでコ

  • 都合よくデータを切り取って人々を不安に陥れよう!反社会学講座ブログ

    こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。 さあみんな、おまちかね、「都合よくデータを切り取って人々を不安に陥れよう!」の時間だよ! 警察庁によると、13歳未満の児童・生徒が連れ去られる事件は平成20年の63件から増加傾向にあり、22年以降は90件前後で推移。25年は94件だった。(MSN産経ニュース2014年9月24日付) 上の記事を読んで、なにか感じない? こどもを狙った犯罪が増加していることへの憤り? なるほど。それもありますね。 でもごめんね、パオロさんはとっても性格悪いんだ。だから、他のところが気になっちゃう。 なぜ、平成20年と比較してるのだろう? 今日は、この理由をみんなと考えてみよう。 まずは、この警察発表の元になっているデータを探すんだけど、今回はすぐにみつかったので助かりました。平成25年の警察白書です。 この表の略取・誘拐という欄がネタ元。赤線で囲ってみました。 おっと

    都合よくデータを切り取って人々を不安に陥れよう!反社会学講座ブログ
  • 日本人の知性反社会学講座ブログ

    こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。 STAP細胞の例の記者会見についてなんですけど。理系の人たちは、あれでいいの? 会見そのものがどうのこうのでなく、会見に対する世間の態度ですよ、問題なのは。 多くの一般人は、科学研究の真偽や正誤を、「会見に誠実さが見えた」「涙のなかに笑顔があった」だとかいう、およそ科学や論理からかけ離れた文系印象論、ワイドショー的感情論で決めようとしてるんですよ。 記者会見という舞台での演技がどれだけ素晴らしかったか、観客の心をどれだけ動かしたかといったものさしですべての真偽を決め、善悪を断罪しようとするいまの日の状況は、知性の否定であり、司法制度の否定でもあります。はっきりいって、かなりコワいとしかいいようがありません。 今回の記者会見の内容だけでは、研究論文の真偽はだれにもわからないでしょう。しかし世間一般の反応からは、日人の科学リテラシーが非常にお粗末だ

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