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ブックマーク / yamamomo.asablo.jp (4)

  • まずは通説を知る必要: やまもも書斎記

    2017-05-12 當山日出夫(とうやまひでお) 先日の日語史の講義。古事記についてであった。 まず、黒板につぎのようなことを書いて説明する。 712年。太安万侶が、稗田阿礼の暗記していたことを、文字(漢字)で書いて書物にした。漢字だけで日語を書いた、最古の文献である。ここには、日の神話、歴史が書かれている。 このように書いたうえで、さらに次のように言った。 この黒板に書いてあるようなことを、そのまま文字通りに信じているような日語史研究者、古代史研究者は、いません。書いてあることは嘘ではないが、しかし、専門家は、これらのことについて、さらなる疑義をさしはさむことで、研究をすすめている。だから、専門の研究書や辞典などをひいて調べようとすると、まず、このことを知らないといけない。 嘘ではない。しかし、研究者が当のことと信じているわけではない、ということがある。大学以上の勉強は、そこ

    nagaichi
    nagaichi 2017/05/13
    高校までの勉強で求められる受け身の従順さと、大学からの研究で求められる能動的な懐疑精神とのギャップの話か。非アカデミアの歴史趣味者としても史料批判みたいなことは折々考える。
  • ウィキペディアを考える三つの視点: やまもも書斎記

    2011-01-25 當山日出夫 先日の、ウィキペディア10周年の会で話したこと、特にその結論部分を、まとめておく。 結論を整理すると以下のようになる。いまのウィキペディアについての議論は錯綜している。それを整理するならば、(特に、教育、それも高等教育という観点から考えてみよう、) 第一に、ウィキペディアからであれ、なんであれ、剽窃(コピペ)はダメであるということ。ウィキペディアからのコピペ(剽窃)がよく話題になる。しかし、剽窃がいけないのは、別に、WEBにかぎったことではない。紙のからだって、書いてあることを、そのまま、ことわりなしに、書き写しておくのは厳禁である。きちんと「引用」し、さらに、その「出典・典拠」を明記しなければならない。これは教育の基。 第二に、信頼できるかどうか、という点。ウィキペディアだから信用できない、という判断は、短絡的にすぎるであろう。なかには信頼にたる項目

  • 出版社の良心かそれとも本が売れないのか: やまもも書斎記

    2009/05/28 當山日出夫 今日、午前中は、京都。で、かえってみると、ある出版社から電話があったよし。東京にある出版社。私の来の(?)専門である、東洋古典学専門の学術書の出版社。 電話をかけてもよかったが、会社のHPのから連絡した。その返信メールによると、私が、全巻予約で買っているある(日古典文学関係の専門書)にミスがあったので、回収したいとのこと。巻数の表記をまちがえたらしい。装丁から奥付にいたるまで。 個人で持っているぶんにはどうということはない。だが、将来、このが古書として、神保町などで売られるとき。あるいは、図書館や大学研究室にはいるとき。こまってしまう。図書館で、目録が正確に作れない。 今回の件は、やむをえない、と思う。 だが、ふりかえって考えてみると、なんで、私のところに電話がかかってきたのだろう。小規模な出版社だから、そう人手があるわけではない。いいかえれば、そ

    nagaichi
    nagaichi 2009/05/30
    「学術書出版の世界の狭さ」
  • Wikipediaを学生にどう教えるか: やまもも書斎記

    2008/11/21 當山日出夫 もろさんのブログで、Wikipediaを、教育にどう利用するかの議論がなされている。Wikipediaについては、すでに、この私のブログでも、すでに、関連について言及した。 http://d.hatena.ne.jp/moroshigeki/20081120/p1 『ウィキペディア革命』(岩波書店) 2008年11月11日 http://yamamomo.asablo.jp/blog/2008/11/01/3866548 『ウィキペディアで何が起こっているのか』(オーム社) 2008年10月31日 http://yamamomo.asablo.jp/blog/2008/10/31/3861170 今、私が考えることは、ある項目についての、改訂履歴をリサーチさせること、である。授業の資料などで、今の学生は、平気で、Wikipediaを使う。参考資料としてあ

    nagaichi
    nagaichi 2008/11/21
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