AIを活用した小説で、第9回日経『星新一賞』優秀賞を受賞した葦沢かもめ。 彼が小説執筆にAIを活用している理由は、自分の執筆手法をAIに模倣させ、最終的に死後も「自分の作品」を作り続けるためだという。 しかし、そうしてつくられた作品は本当に「自分の作品」なのだろうか。AIはただのツールなのか。創作とは一体何なのか――。著作権の問題なども含めて、AI作品の光と闇を赤裸々に語ってもらった。 ─はじめに、普段どのようにAIを使って小説を書いているのか教えてください。 葦沢:いろんなケースがあります。アイデア出しやあらすじの作成、本文の執筆、文章の校正など、さまざまなフェーズで利用できるようにしていて、実験をしながら場合に応じてAIを取り入れています。 自分で考えたアイデアをもとにAIを使ってかたちにしていくこともあれば、AIで生成したアイデアから話を膨らませていくこともあります。もちろん、すべて