「公認はありません」。 10月1日夜。電話の向こうの声はあくまで冷たく、取り付く島もなかった。何を問いかけても、返ってくるのはその一言だけだったという。 電話をかけたのは民進党福岡県連代表(当時)の緒方林太郎氏。電話を受けたのは、民進党からの公認を受けて福岡3区で立候補を予定していた山内康一氏。希望の党・小池百合子代表が振りかざした「排除」の刃が、民進党の旗のもとで来たるべき総選挙に臨もうとしていた両者を分断した瞬間だった。 翌10月2日の民進党福岡県連・臨時常任幹事会を終え、姿を現した山内康一氏の目は真っ赤に充血していた。この時のコメントを、Net-IB NEWSから引用してみよう。 「昨夜、緒方林太郎県連代表より『公認できない』旨告げられた。前原誠司民進党代表に対し、非常に憤っている。『前原代表に一任』ということになっているが、ここまでのことを一任したつもりはない。 希望の党からの公認