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ブックマーク / www.s.u-tokyo.ac.jp (8)

  • 宇宙における生命〜どのように生まれたのか、そして命の星はいくつあるのか - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部

    戸谷 友則(天文学専攻 教授) 発表のポイント 宇宙の中で非生物的な現象から生命が誕生したことについて、これまでで最も現実的なシナリオを見いだしました。 生命科学と宇宙論という、これまでほとんど結びつきがなかった二分野を組み合わせ、インフレーション宇宙という広大なスケールで、生物的活性をもつRNAが非生物的に誕生する確率を初めて計算しました。 宇宙は十分に広く、生命は非生物的な過程から自然に発生しうることを示しました。一方、このシナリオが正しければ、地球外生命を我々が将来発見する確率は、極めて低いと予想されます。 発表概要 生命が存在しない状態から、どのように生命が発生したのでしょうか。自己複製できる高度な遺伝情報を持った生命体が、非生物的でランダムな反応から偶然生じる確率はあまりにも小さいと考えられてきました。しかし最新の宇宙論によれば、宇宙は我々が観測可能な距離(138億光年)のはるか

    nagaichi
    nagaichi 2022/05/12
    生命誕生の確率を極めて低いとみなす仮説。ドレイク方程式のflがきわめて低いということになり、フェルミのパラドックスの解となるか。この仮説どおりでも、かつて宇宙播種があれば、いろいろ崩れるが。
  • 場の量子論における新しい量子的対称性の発見 - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部

    大森 寛太郎(物理学専攻 助教) 発表のポイント 粒子間の相互作用を記述する枠組みである連続的場の量子論(注1) において、「非可逆的対称性」と呼ばれる新しいタイプの対称性(注2) を系統的に発見する手法を発見しました。 「非可逆的対称性」の具体例が3次元の連続的場の量子論において初めて発見されました。 「非可逆的対称性」が場の量子論において発見されたことで、この概念の素粒子理論やハドロン理論への応用が期待されます。 発表概要 対称性は理論物理学において必要不可欠であり、特に場の量子論の研究においては大きな足掛かりとなってきました。「非可逆的対称性」はそのような対称性を一般化する試みです。通常の対称性は逆操作を伴いますが、「非可逆的対称性」においてはこの制限を取り除くことで、通常の対称性に乏しい系でも解析を可能にすることが期待されています。特に、この操作は巨視的な量子的重ね合わせ(注3)を

    場の量子論における新しい量子的対称性の発見 - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部
  • 量子の世界に「傷跡」を残す数理モデルを無限に構成する方法を発見 - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部

    柴田 直幸(物理学専攻 博士課程2年) 吉岡 信行(現:理化学研究所 特別研究員/研究当時:物理学専攻 博士課程大学院生) 桂 法称(物理学専攻 准教授) 発表のポイント 直感に反して熱平衡化しない「量子多体傷跡状態」と呼ばれる状態を持つ新たな数理モデルを、無限に構成する方法を発見した。 乱れがあり対称性の低いモデルでの量子多体傷跡状態を初めて厳密に示し、より一般的な状況でも傷跡状態が生じうることを明らかにした。 研究は、今後の量子多体傷跡状態に関する研究について新たな方向性を開拓するだけでなく、量子系の熱平衡化に関する質的な理解を促進する。これにより、物性論から工学まで幅広い応用をもつ統計力学の基盤の理解を深めることに寄与することが期待される。研究成果は、Physical Review Letters 誌に掲載決定され、さらにEditors’ Suggestion に選ばれた。 発

  • 世界最古の水稲栽培文明を滅ぼした急激な寒冷化イベント - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部

    東京大学大気海洋研究所 東京大学大学院理学系研究科 概要 中国の長江デルタでは、約7500年前から世界最古の水稲栽培を基盤とした新石器文明が栄えたが、約4200年前に突然消滅し、その後300年間にわたり文明が途絶えた。多くの考古学者や地質学者が研究を行ってきたが、原因について統一的な見解は得られていなかった。 東京大学と日中の研究機関の共同研究グループは、長江デルタの近傍から2の海洋堆積物コアを採取し、アルケノン古水温分析を行うことで完新世の表層海水温変動を高時間解像度で明らかにした。コア採取地は沿岸の浅海である。沿岸気温は表層海水温と強い相関がある。そのため、表層水温変動の記録から長江デルタの気温変動を定量的に推定することができる。分析の結果、長江文明が途絶えた時期に一致する約4400~3800年前には、大規模かつ複数回の急激な寒冷化(3~4℃の温度低下)が発生していたことが示された。

  • 銀河系外ホットコアを初検出! - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部

    東北大学学際科学フロンティア研究所 東北大学大学院理学研究科・理学部 東京大学大学院理学系研究科・理学部 国立天文台 筑波大学計算科学研究センター 概要 東北大学、東京大学、国立天文台、筑波大学からなる研究チームは、アルマ望遠鏡を用いた観測により、世界で初めて、私たちの住む天の川銀河以外の銀河に、生まれたばかりの星を包むホットコアと呼ばれる分子の雲を発見しました。また、発見した銀河系外ホットコアのデータを詳細に解析した結果、天体に付随する分子ガスの化学組成が、天の川銀河内の同種の天体のものと比べて、大きく異なることを明らかにしました。この結果は、生まれたばかりの星を包む物質の化学的性質が、それらを取り巻く銀河の個性に強い影響を受けることを示しています。今回の銀河系外ホットコアの初検出は、星や惑星の材料となる物質の化学的性質の研究に新たな可能性を示す重要な第一歩として、大きな注目を集めていま

  • 乱流発生の法則を発見:130年以上の未解決問題にブレークスルー - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部

    佐野 雅己(物理学専攻 教授) 玉井 敬一(物理学専攻 大学院生(博士課程1年)) 発表のポイント 整った流れ(層流)が乱れた流れ(乱流)に遷移するときに従う普遍法則を実験で見いだした。 最大級のチャネル実験装置を製作すると同時に、普遍的な法則の検証に必要な新たな測定解析手法を考案したことが発見のポイントだった。 乱流への遷移の理解は省エネルギーなどに不可欠であるだけでなく、自然界に普遍的に存在する不規則現象の理解に繋がる。 発表概要 我々の回りは空気や水などの流体で満ちています。整った流れは層流と呼ばれ、乱れた状態は乱流と呼ばれます。しかし、層流がいつどのようにして乱流に遷移するのか、そこにどんな法則があるのかは、130年以上にわたる未解決問題でした(注1)。流体の方程式が非線形性(注2)のため数学的に解けないことや、実験的にも乱れの与え方にさまざまな可能性があることが理解を阻んできまし

    乱流発生の法則を発見:130年以上の未解決問題にブレークスルー - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部
  • ミュー粒子の崩壊から素粒子の大統一理論を探る - プレスリリース - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部

    発表者 森 俊則(東京大学素粒子物理国際研究センター 教授) 大谷 航(東京大学素粒子物理国際研究センター 准教授) 三原 智(高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所 准教授) 発表概要 東京大学を中心とする国際研究グループは、世界最高強度のミュー粒子(注1)ビームと新たに開発した優れた素粒子測定器を用いて、標準理論(注2)を超える大統一理論(注3)などの新しい物理が予言する未知のミュー粒子崩壊を世界最高感度で探索することに成功した。 この探索感度をもってしても崩壊現象の発見には至らず、この結果により標準理論を超える新理論に対してこれまでにない厳しい制限を加えることになった。 実験は継続中であり、更に感度を上げて探索を続けていく。 発表内容 研究の背景 これまで標準理論を超える新しい素粒子理論として大統一理論の研究が活発に行われてきた。 たとえば小柴昌俊特別栄誉教授が1980年代にカ

  • 2018年 プレスリリース - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部

    12/17 赤外線天文衛星「あかり」、小惑星に水を発見 12/17 第二の地球を発見するための新しい多色同時撮像カメラMuSCAT2が完成 12/12 結晶質岩(花崗岩)内の割れ目評価のための新知見 12/01 世界最古の水稲栽培文明を滅ぼした急激な寒冷化イベント 11/30 超巨大ブラックホールを取り巻くドーナツ構造の正体を暴く 11/23 メチルは端だが役に立つ? 11/22 高圧下における水素結合の対称化の直接観察に成功 11/09 受精時にホヤ精子が誘引物質を受容する機構を解明 10/29 長すぎるアルコールが生物に作用しない原因を解明 10/25 光を巧みに操ることで新しい分子分光法の開発に成功 10/22 カーボンナノチューブの新展開:水中で働く不斉触媒の高機能化を実現 10/12 潮の満ち引きと気候を繋ぐメカニズムをシミュレーションで解明 10/05 “退屈な10億年”は飢え

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