2009年3月、大阪万博のパビリオン跡地に建設予定だった「国立産業技術史博物館」計画の中止が決定、展示予定だった産業機械2万3000点あまりのほとんどは破棄された。 この事実は全国的な注目を集めるに至らず、技術大国ニッポンを支えた歴史的な証は、ひっそりと姿を消している。しかし、その一部はWebサイト「幻の国立産業技術史博物館」で現在も見ることができる。 サイトを運営しているのは、週刊情報誌の編集をしている一人の男性。アーカイブ系サイト「探検コム」を核に、宮武外骨(みやたけ がいこつ)の著書をアーカイヴした「猥褻廃語辞彙」など複数のサイトを立ち上げており、そのほとんどが自身で調べ上げた情報ソースを基にしている。 普段ジャーナリストとして仕事をしながら、プライベートの時間を使って、10年以上も「そこでしか読めない大ネタ」を、さながら本業の週刊誌レベルで発信してきた。その目的はいったい何なのか?
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