日本政府は現在、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する「Society 5.0」(ソサエティー5.0)を提唱している。そこで課題となるが、IoT、重要インフラ、サプライチェーンを狙った攻撃など、サイバー空間がもたらす深刻な脅威の拡大だ。政府は、「Society 5.0」の実現に向けどのようなサイバーセキュリティ戦略を策定し、施策を実施していく予定なのか。11月8日に開催されたセキュリティカンファレンス「MPOWER Cybersecurity Summit」において、内閣サイバーセキュリティセンター三角 育生内閣審議官(兼、経済産業省 サイバーセキュリティ・情報化審議官)が登壇し、政府の考え方および施策について紹介した。 サイバー空間がもたらす恩恵と脅威 冒頭、三角氏は「皆さんはお金をどこに預けるのか?」と会場に向かって問いかけた