いまコンサルティング業界では、2つのバブルが起こっています。 1つは、大手コンサルティング会社の就職人気バブルです。人手不足で事業会社は軒並み採用で大苦戦するなか、大手コンサルティング会社が就活生の人気を集めています。 とくに東大などトップ校の学生には、外資系ファームがいちばん人気です。コンサルティング発祥のアメリカでは、起業家や投資銀行家と比べてコンサルタントは「かなり見劣りする職業」。優秀な学生が競ってコンサルタントになろうとするのは、日本特有のバブル現象と言えます。 もう1つは、中小コンサルティング会社や自営コンサルタントの事業承継バブルです。国が後継者難に直面する中小企業への支援を強化していることから、事業承継のコンサルティング案件が激増しています。今回は、世間であまり知られていない「事業承継バブル」の実態と問題点を紹介しましょう。 バブルの発端は中小企業庁の「雑な計算」 事業承継