拝啓 新年を迎え、新たな気分でお過ごしのことと思います。 この手紙を書いている今日は成人の日です。 あなたはきっと、自分が20歳の頃を思い出していることでしょう。 そしてすこし憂鬱な気分になっているのはと心配しています。 テレビやネットには、20歳になって夢を語る若者や 友人達と楽しそうに騒ぐ若者であふれかえっています。 そんな様子を見て、自分の時と比べているのではないでしょうか。 成人式に行かなかったあなた。 成人の日もバイトに精を出していましたね。 その日であることをわざと忘れるように、せっせと働いていました。 地元を少し離れた場所で。 成人式に行けなかったあなた。 わたしは知っています。 本当は晴れ着を着てみたかった。 本当は久しぶりに地元の友人と会ってみたかった。 本当は父親に成人式会場まで連れていってほしかった。 でも全部飲みこんで、心にしまい込みましたね。 少し頑固になっていた