2013年4月8日、マーガレット・サッチャー元英国首相が亡くなった。英国政府は同月17日、1965年に死去したウィンストン・チャーチル元首相の国葬に準ずる葬儀をもって彼女を送った。 サッチャー女史は、1979年5月の総選挙で保守党を勝利に導き、英国の憲政史上初の女性首相となった。以後、1990年11月に辞任するまで約11年間にわたって首相を務め、欧州共同体(EC、当時)を含め内外に多くの影響を及ぼした。 「われわれの金を返せ」 就任直後から、サッチャー首相は、英国の対EC予算の赤字問題を取り上げた。ECは農業共同体とも呼ばれるほど予算に占める共通農業政策関連支出の割合が高いため、農業生産が少ない英国の対EC予算は、拠出に比べて受け取る補助金が少なく構造的に赤字であった。「英国病」に悩んでいた国内経済を再建するため「小さな政府」を標榜(ひょうぼう)する彼女にとって、この赤字を看過できるわけが
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