好きな本を持ち寄って、まったり熱く語り合うスゴ本オフ。 今回のテーマは、「トリック&マジック」。直球ミステリから古典、オカルト、SF、マジックリアリズムな作品まで集まったぞ。東京創元社の中の人やプロのマジシャンも呼んで、楽しく美味しく収穫ざくざくのひととき。参加された方、ご協力いただいた方、そしてKDDIウェブコミュニケーションズ様、ありがとうございました。 しかしこれ……集まった作品たちは、見事にカオスで非常に面白い。それも単なる混濁ではなく、ある一定の方向をもった無秩序なラインナップ。その方向とは、「驚き」になる。 あるものは、ラストのどんでん返しで「あっ」と言わせ、あるものはタイトルからして耳目を大いに驚かせ、そしてまたあるものは伏線と構成と叙述の妙で唸らせる。読み手の期待をことごとく裏切る形で唖然とさせたり、予想のナナメ上をつきぬける驚愕を引き起こす作品もある。 たとえば『欺術』。