ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/reizei (3)

  • 従軍慰安婦問題、いわゆる「河野談話」の訂正は可能か?

    安倍政権がいわゆる従軍慰安婦問題に関して、「軍の強制連行があった」とする「河野談話」を見直すかもしれないという報道に関しては、韓国だけでなくアメリカの政界やジャーナリズムによる関心も高まっています。 この問題に関する事実関係に関しては、私は池田信夫氏が様々な史料を参照しながら丹念に調査を続けて来た結論、つまり「軍による強制連行はなかった」という立場を取ります。 では、問題になっている河野談話を訂正すればいいと考えるのかというと、こちらはそうは簡単ではないと考えます。この点に関しては、日の政界や世論には根的な誤解があり、注意深い議論をしないと、日の国益を大きく損なう危険があるからです。 誤解というのは、「軍による強制連行はなかった」という訂正に成功したとしても、全く「日の名誉回復にはならない」ということです。一言で言えば「強制連行はしなかったが、管理売春目的の人身売買は行なっていた」

  • アメリカの外食産業に過労死がない理由とは?

    大前提として客も店も細かいことはゴチャゴチャ言わないし、とりわけ中堅以下の企業化されたファミレス系やファーストフード系に至っては、サービスの水準はかなり低いという問題があるわけです。その点では、日とは全く別世界で比較の対象にはならないのですが、個別の問題では参考になる点もあると考えて箇条書きにしてみました。 (1)役割分担がハッキリしています。例えば、注文を取るのは「サーバー」、最初に接客して客をテーブルに誘導するのは「ディスパッチャー」などという「専任」ですし、料理を運んだり皿を下げる専門の「アシスタント」など接客だけでも細かく分かれています。厨房の中も役割分担が明確です。 (2)職務内容は契約書で明確になっています。ですからコストカットのために、ある仕事を他の人間にカバーさせるなどということは不可能です。また契約に書いてあることは双方が履行しなくてはなりません。野球の井川慶選手がヤン

  • 内田光子さんの人気を手放しで喜べない理由とは?

    グラミー賞のクラシック音楽部門の受賞というのは、純粋なクラシックのCDのアルバムがアメリカという大きな音楽マーケットで認知されたという意味であることは間違いありません。その点で、今回モーツアルトの協奏曲を「弾き振り」した内田光子さんのCDが受賞したというのは、現代のピアノ演奏における「内田スタイル」がメジャーなものとして音楽ファンの間に受け入れられているということを示していると思います。 私は内田さんのアメリカでの演奏は、プリンストンでのリサイタルや、NYフィルとのラベルの協奏曲などで経験していますが、その人気は大変なもので、今や人気というよりもピアニストの中でも最も尊敬を受けている存在と言って構わないように思います。特に、モーツアルト、ベートーベン、シューベルトというオーストリアの古典に関しては、アルフレッド・ブレンデルが引退した今、世界的にも内田さんが最高権威ということになると思います

    内田光子さんの人気を手放しで喜べない理由とは?
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