昨日、越後湯沢にて、拙稿「個性化教育の可能性――愛知県東浦町の教育実践の系譜から」(宮寺晃夫(編)『再検討 教育機会の平等』岩波書店、所収)を参考文献に指定させていただいたうえで、苅谷剛彦『教育と平等』(中公新書、2009年)を中心とした苅谷的な戦後日本教育史像=大衆教育社会論とそのもとで展開した90年代以降の教育改革を考えるセッションを開催し、話題提供を行った。 題目は「大衆教育社会と/の教育改革――苅谷剛彦『教育と平等』(中公新書)を中心に」である。 もちろん、苅谷先生じきじきのご参加もあり、夜中までかけてエンドレス議論を繰り広げたわけである(途中から、というか最初から飲み会モード全開であったという事実は伏せておくことにしよう)。 上記の拙稿は『教育と平等』ですでに苅谷先生が論じている問題を参照しながらも、明らかに、さしあたりそれを等閑に付し、あえてそこから教育実践レベル(本書の言葉で