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ブックマーク / tadanorih.hatenablog.com (16)

  • 膨大な「反戦」「不敬」発言の集積 書評:髙井ホアン著『戦前反戦発言大全』『戦前不敬発言大全』 - 虚構の皇国

    歴史修正主義な御仁がよくふりまわす言葉に「現在の価値観で過去を断罪するな」というものがある。たとえば、日中戦争当時の帝国臣民が南京陥落を受けて提灯行列に繰り出してバンザイバンザイとはしゃぎまわったことも、「戦後の平和主義から見ると異様だろうが、当時としてはあたりまえだった」的に使用する。大日帝国による欧米植民地への侵略をはじめ日軍の捕虜虐待や華僑系住民の虐殺などなど、枚挙にいとまがないひでえことがらの数々を正当化してゆくためにも、この論は駆使されている。 この「現在の価値観で過去を断罪するな」という愚論については、E・H・カーの「歴史は現在と過去の対話である」をひきつつ、歴史を見る主体と歴史的過去との関係から〈歴史とは何か〉に及ぶまじめな考察も可能だろう。しかしその前に、この論が前提としている「現在の価値観」とそれに対立する「過去の価値観」なるものが、そもそもよくわからないしろものなの

    膨大な「反戦」「不敬」発言の集積 書評:髙井ホアン著『戦前反戦発言大全』『戦前不敬発言大全』 - 虚構の皇国
    namawakari
    namawakari 2020/08/24
    未だ積読。
  • 「反対するなら代案を出せ」でダメになってしまった運動 - 虚構の皇国

    もはや死語となったが、かつて「同情するなら金をくれ」という流行語があった。これは簡単に言って「カネを出さないおまえに同情なんかされたくねえよ」という非常に甘えきった、拗ねた物言いなんだが、この語と前後してはやった「反対するなら代案を出せ」にもまた同様の腐臭を感じざるを得ない。 「反対するなら代案を出せ」というイデオロギーは、1992年のPKO法案のときに言われはじめたように記憶している。 PKO反対派は《「国連の下での和平」に日自衛隊で介入する》という枠組み自体に反対していたのに、代案を強要されることによって、安保理で作られた既存のカンボジア和平の土俵にまんまとのせられた。のせられたのは、これまで平和運動をひっぱっていた社会党(当時)・共産党で、彼らはズブズブと「国連の下での和平」を認めることとなった。「国連中心主義」とかと言い訳しながら、ね。(その結果、映画『ブラックホーク・ダウン』

    「反対するなら代案を出せ」でダメになってしまった運動 - 虚構の皇国
  • 自衛官募集ポスターがコラかどうか調べるのが面倒なので集めておくことにしたエントリー - 虚構の皇国

    2022年2月22日追記:海外ものを見つけたので追加 見つけたら貼っていきます。

    自衛官募集ポスターがコラかどうか調べるのが面倒なので集めておくことにしたエントリー - 虚構の皇国
    namawakari
    namawakari 2019/02/16
    サブカル的なものがあらゆる領域に浸透してるのって異様というか、非常にキモい。一旦幼児化しないと伝達できねえのかよと。
  • 「拙文はスルー」の哀しみ - 虚構の皇国

    『新潮45』のわずかな余命を断ち切ってしまった杉田水脈擁護特集、ここに執筆したメンバーの一人、藤岡信勝氏が、産経系WEBメディアのiRONNAに、「藤岡信勝手記「言論圧力に屈した新潮社よ、恥を知れ」」という涙なしでは読めない文章を寄せていた。 ironna.jp 彼が『新潮45』に書いた「生産性」をマルクスのどこからひっぱってきたのかについて前半は費やされているのだが、これがいろいろ噴飯で、元共産党員であった藤岡先生の「昔とったきねづか」も恐ろしく錆びついてしまい、原型をとどめていないのだなということがよくわかった。 藤岡信勝のこのくだりが猛烈に笑える。人間の生産と聞いて史的唯物論の原理なのだからド・イデだとピンとこないで初期マルを語るのも驚きだが、誰訳の岩波文庫版か定かでないが「「岩波文庫の訳者は、よく意味が分からずに訳していたのである」とさらっと書くののも軽率の極みhttps://t.

    「拙文はスルー」の哀しみ - 虚構の皇国
    namawakari
    namawakari 2018/09/30
    それにしても藤岡の発狂ぶりって、どこをどうしたらあそこまでイってしまうのか、ちょっとした研究に値するレベルだと思う。まあ先の大戦中にもいっぱいおった手合いであるけれども。
  • メモ:三浦瑠麗氏の「大日本帝国が本当の意味で変調を来した二年間」のナゾ - 虚構の皇国

    炎上した三浦氏のコメント 2017年8月12日、東京新聞で特集記事「気分はもう戦前? 今の日の空気」が掲載された。この記事は「今の社会に、戦前のかおりがしないか」という問いかけで構成されたもので、ここに国際政治学者・三浦瑠麗氏が登場していた。「全否定は過去見誤る」と題されたコメント記事で、三浦氏は「「戦前回帰」を心配する方々が思い描く「戦前」のイメージに不安を覚えます」と嘆いてみせた。 彼女によると「大日帝国が当の意味で変調を来し、人権を極端に抑圧した総動員体制だったのは、一九四三(昭和十八)〜四五年のせいぜい二年間ほどでした。それ以前は、経済的に比較的恵まれ、今よりも世界的な広い視野を持った人を生み出せる、ある種の豊かな国家だった」のだそうだ。 すぐにわかることだが、敗戦前までの「人権抑圧」は、何も1943年にはじまったわけではない。1925年の治安維持法の制定以降の共産党員や労

    メモ:三浦瑠麗氏の「大日本帝国が本当の意味で変調を来した二年間」のナゾ - 虚構の皇国
    namawakari
    namawakari 2018/02/13
    山之内 靖せんせに墓から出てきてもらってボコボコにされて欲しい。/“ある種の豊かな国家”でないと、731部隊みたいな、くのきるったものに多額の予算つけないですよねー。
  • 「私は貝になりたい」の原作部分 - 虚構の皇国

    映画やドラマになった「私は貝になりたい」だが、紆余曲折を経てその「原作」とクレジットされるに至った、加藤哲太郎による「遺書」が掲載された『あれから七年――学徒戦犯の獄中からの手紙』(飯塚浩二編、光文社、1953年)を入手した。加藤は書で「志村郁夫」の筆名を使い、さらにこの「遺書」も「志村」が獄中で拾った「赤木衛生曹長」のものであるとしている。けれども、詳細なスガモ獄中での描写などからして、加藤自身の実体験が反映されたものであり、ことに「私は貝になりたい」の一節は、加藤自身の叫びであったということをみてとることができるだろう。 「私は貝になりたい」の一句はあまねく知られているが、その前後は次のように綴られていた。 天皇は、私を助けてくれなかった。私は天皇陛下の命令として、どんな嫌な命令でも忠実に守ってきた。そして日頃から常に御勅諭の精神を、私の精神としようと努力した。私は一度として、軍務を

    「私は貝になりたい」の原作部分 - 虚構の皇国
  • 新しい本ができました――著者からのご案内 - 虚構の皇国

    このたび3冊のを出しました。ホントはもっと早く出せたのですが、いろいろと大人の事情で刊行が伸びているうちに、なんともタイミングよく揃うことになりました。 「愛国」の技法: 神国日の愛のかたち 作者: 早川タダノリ出版社/メーカー: 青弓社発売日: 2014/01/19メディア: 単行この商品を含むブログ (9件) を見る コンセプトは、「自称愛国者のみなさんに贈る、こうすればもっと気持ちヨクなる愛国活動」です。謝国権先生や奈良林祥先生の後塵を拝して、神国日へのさまざまな「愛のかたち」を列挙しました。 もちろん、実際のところ「愛国の技法」とは、要するに「有無をいわせぬ大義を振りかざして、思い通りに他人を支配する技術」のことなんです。幻想的な「国家との一体感」に安心立命を求めるのみならず、オレは「国家と一体」だから「オレに従え」という権力欲とワンセットになっているのが現代の「愛国心」な

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  • 戦前の絵本 お子様向日本軍大活躍「過激描写」画像 - 虚構の皇国 blog

    話題の「はだしのゲン」、作中の「過激な描写」に「簡単に子供が閲覧できる状況にしてほしくなかった」という松江市教委福島律子前教育長の言葉をニュースで拝見しました。 著者の故中沢啓治さんが、表現上の工夫や配慮をこらして描こうとした内容にあえて触れずに、とにかく「過激な描写」だからと図書室の閉架に押しこめたわけですね。 「過激な描写」に弱い教育委員会のみなさまも、皇軍が大活躍するこんな絵ならば、史実でなくてもまったくOKだったのではないでしょうか。 『支那事変大手柄絵話』大日雄弁会講談社、1938年 ▼太田特務兵の大手柄 ▼馬詰准尉の三十六人斬り ▼アッパレ徳安上等兵 『漢口攻略 皇軍奮戦画報』大日雄弁会講談社、1939年 ▼柳上等兵の五十二人斬り ▼村上上等兵の一番乗り ▼敵将と一騎打ち ▼トーチカをけむり攻め ▼長島部隊の大奮戦 ……まだまだあるのですが、キリがありません。 つい70年

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  • 「鉄石の意志を以って言論国防体制の完璧を期す」 - 虚構の皇国

    『婦人倶楽部』昭和17年2月号 いわゆる戦時下の出版弾圧史的観点からすれば、この有名な決議にいたるまでにいろいろと大人の事情があったことは承知していますが、いくら「奴隷の言葉」で書かれたものとはいえ、嬉々として音頭を取った野郎が多数いたことも事実でありまして、そういう連中に同情することはとてもできません。 「吾等日編輯者は……」とか、こういう勝手に代表しちゃうメンタリティって、何かもう……

    「鉄石の意志を以って言論国防体制の完璧を期す」 - 虚構の皇国
  • 原子力村のお姉様たち - 虚構の皇国

    2001年から2008年まで、原子力委員会は「市民参加懇談会」という公開ヒアリングを合計34回にわたって行った。 目的は、「「原子力政策の決定過程における市民参加の拡大を通じて、国民の理解をより一層促進するため」に、「原子力政策における市民参加の促進のための方策」及び「原子力政策に対する国民理解の促進のための方策」について、調査、審議する」ためだという。 しかし、開始時期から見ても明らかなように、これは、高速増殖原型炉「もんじゅ」の2次系ナトリウム漏洩事故〜東海村JCO臨界事故にいたる一連の大事故をうけて、大慌てで設置したもの。 実際、内閣府原子力政策担当室が出したペーパーでは、「一連の事故、不祥事によって国民の原子力に対する信頼が大きく損なわれ」たという危機感から、「今後とも、国民の多様な意見を踏まえて原子力政策決定を行っていくために、政策案に対する国民の意見を広く求めるなど、政策決定過

    原子力村のお姉様たち - 虚構の皇国
  • 「日独伊防共トリオ」東海林太郎 - 虚構の皇国

    twitterで教えてもらったネタですが、いやあこの曲は知りませんでした。 動画中に、以前tumblrに放流したのと同じ紙くずの画像が出てくるのもご愛嬌。 長田幹彦:作詞、阿部武雄:作曲。昭和十三年。 搾取なき平等の仮面に隠れ 文明と共栄に叛逆す コミンテルン 悪の指令の飛ぶところ 骨肉相喰み、戦禍は躍る みよやスペイン、抗日支那を。 条約の重圧と、呪いの鉄鎖 断ち切りて敢然と蘇生せる ナチスドイツ 「ハイル・ヒットラー」獅子のごと 鉄血争覇の、気魄に燃ゆる みよや満身、威力の権化。 ファシストは陰謀の、赤禍を討ちて 再生の太陽と仰ぐなり ムッソリーニ 地中海をば制圧す 銀翼無敵ぞ、歴史は帰る みよや燦爛、ローマの栄華。 欧亜をば貫きて、大道開け 人類の繁栄は今よりぞ 制覇トリオ ローマ、ベルリン、東京の 防共塁壁、枢軸堅し みよや黎明、三大星座。 これは燃える。たしかに探求盤にする価値ア

    「日独伊防共トリオ」東海林太郎 - 虚構の皇国
    namawakari
    namawakari 2011/12/07
    コ~ミ~ンテ~ル~ン~が頭から離れないwww
  • ぼくがかんがえた「愛国Tシャツ」 - 虚構の皇国

    タイあたりで売ってそうなかんじで。

    ぼくがかんがえた「愛国Tシャツ」 - 虚構の皇国
    namawakari
    namawakari 2011/07/19
    と言っていいものやらw
  • 「GHQの洗脳が解けた」に新鮮な驚き - 虚構の皇国

    WGIPの影響 例えば、「太平洋戦争」という言葉は、元々なかった。 元々は 「大東亜戦争」と呼んでいた。 GHQの占領政策によって 「大東亜戦争」は検閲により消去され WGIPによって「太平洋戦争」に塗り替えられた。 今、私の手元に「太平洋戦争」というがあるが、まさしくこれは 戦後GHQの WGIP+検閲の成果であり、未だに出版業界が GHQの指針を踏襲していう証拠である。 ちなみに「我が国」という言葉もGHQによって消された言葉です。 ……(中略)…… 現在になっても出版業界においてGHQの指針が守られているとは、呆れます。 そしてつい最近自分自信が情報操作から解放されることになりました。 ウホッという感じの書き出しだが、「太平洋戦争」を使うと、GHQに洗脳されたことになるらしい。こういうWGIPネタは、もう十数年前から高橋史朗がとりあげてきたが、2006年の段階で、こんなに新鮮に驚い

    「GHQの洗脳が解けた」に新鮮な驚き - 虚構の皇国
    namawakari
    namawakari 2010/10/17
    “この人たちが面白いのは、「洗脳」と「イデオロギー」もしくは「思想」との区別がついていないことですね”/“つまり、自覚的に特定の思想的立場を選択するという行為をまったく想定していないのであります”
  • 異形の天皇 - 虚構の皇国

    年末から年始にかけて読んでいたのは…… 異形の王権 (平凡社ライブラリー) 作者: 網野善彦出版社/メーカー: 平凡社発売日: 1993/06/01メディア: ペーパーバック購入: 6人 クリック: 219回この商品を含むブログ (63件) を見る 北畠親房―大日は神国なり (ミネルヴァ日評伝選) 作者: 岡野友彦出版社/メーカー: ミネルヴァ書房発売日: 2009/10/01メディア: 単行購入: 1人 クリック: 25回この商品を含むブログ (7件) を見る 神皇正統記 (岩波文庫) 作者: 岩佐正出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1975/11/17メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 20回この商品を含むブログ (21件) を見る 修験道史研究 (東洋文庫 211) 作者: 和歌森太郎出版社/メーカー: 平凡社発売日: 1972/06/01メディア: 新書購入: 1人

    異形の天皇 - 虚構の皇国
    namawakari
    namawakari 2010/01/04
    “〈天皇〉という制度に対して現代の臣民はけっこうサブライムなものを感じていることに驚いた。そんなにありがたいかねえ”
  • 水間政憲氏の巻 - 虚構の皇国

    「SAPIO」誌などで“国益スクープ”(笑)などの健筆を揮っておられる「ジャーナリスト」なのだそうだ。複雑極まりない氏のサイトからこんなのを見つけた。09年10月1日のエントリー。 今、空前の仏教と歴史が同時に女性の間に広がっています。 これは、仏教だけでないことで、単に社会不安からくる癒やしを求めてのことでありません。 その根元には、小泉政権下での日構造改革(解体)で、失われつつあった日人のアイデンティティを、無意識に求めた自然発生的なブームなのです。 戦後、日人の精神性は、GHQに焚書された約8000タイトルの書物に記されていた歴史を喪失させられたが、最近『パール判事の日無罪論』や『閉ざされた言語空間』『焚書図書開封』などの著書によって、日人のアイデンティティ回帰現象と不可分の関係を否定できません。 このような状況になっているにも拘わらず、 鳩山由紀夫政権は、このブームに逆行

    水間政憲氏の巻 - 虚構の皇国
    namawakari
    namawakari 2009/10/02
    初っ端から躓く驚くべき文章。どうやったらこういう風に書けるのかが不思議。
  •  真昼の暗黒 アーサー・ケストラー - 虚構の皇国

    岩波文庫で今年8月に新訳が出ていた。タイトルはかなり有名ななれど、これまで読む機会がなかった。半日でむさぼるように読了。 革命の英雄であった主人公は、ある日突然逮捕され、尋問され、やがて「人民の敵」として罪を自白し処刑される――その過程をえがいた政治的寓話の傑作。刊行されたのは『1984年』よりも前だったのですね。尋問シーンはオーウェルにも大いに影響を与えていると思うが、大きく違うのは「党/体制」側の人間の描き方。スターリニズムの公式イデオロギーと、〈党〉の論理の語らせかたにリアリズムがあるから、同じイデオロギーと思考法を持つ主人公が、いかに論理的に追い詰められてゆくのかをきちんと描いている。オーウェルのように「この指は何に見える」なんて言わせていない。 茶番劇としての自覚が双方にあり、いかにきれいにゲームを終わらせるか、冷酷無比な政治の論理のなかで、ともにオールド党員である主人公と検

     真昼の暗黒 アーサー・ケストラー - 虚構の皇国
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