ジョナス・メカスの最新インタビューが非常に面白かったので、訳してみました。すでに色んな場所に書かれている事実も少なくありませんが、6歳の頃の体験や、ごく最近の彼の関心事など、新鮮な事実も語られ、しかも全体的に彼ならではの詩的な語りには大きな魅力を感じます。ジョナス・メカスについて全く知らない人にとっても大いに参考になるものと思います。翻訳をここに載せることについては、‘do it, I give you my permisson’(やれ、私が許可する)、と本人の許可を得ました。 Jonas Mekas, Brief Glimpses of Beauty: Interview with Hans-Ulrich Obrist, 2010 美の一瞥 ジョナス・メカス スイス人のキュレーター兼美術批評家のハンス-ウルリッヒ・オブリスト(Hans-Ulrich Obrist)とのインタヴューで、独
一分のスキもなく完成された、という絵ではない。むしろ、どの作品もどこか途中で筆を擱いた、という余韻のようなものが残っている。ギュスターヴ・モロー(Gustave Moreau, 1826-1898)には、それでいて一度目にしたら忘れることのできない作品がいくつもある。 島根県立美術館、兵庫県立美術館の巡回を経て、目下、東京渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催中の展覧会「ギュスターヴ・モロー——フランス国立ギュスターヴ・モロー美術館所蔵」展を参観しながら、あらためてそう感じた。この展覧会では、ギリシア神話や聖書を好んで題材に選んだモローの作品や習作が280点近く出品されている。 忘れがたさという点でいえば、「オイディプスとスフィンクス(OEdipe et le Sphinx)」(1864)が筆頭にあがるのではないだろうか。今回の展覧会では作品そのもの(メトロポリタン美術館所蔵、右
今週の Le Point の社会欄に脳血管発作についての記事があった。医学フランス語の勉強に読んでみることにした。 Accident vasculaire cérébral (AVC) « attaque cérébrale » とも言われる。 そのメカニズムについての説明から。 ---------------------------------- Aux origines de l'AVC 1) Infarctus cérébrale (80% des AVC): Un caillot bouche une artère cérébrale et empêche le sang d'irriguer une partie du cerveau. 2) Hémorragie méningée (5% des AVC): Irruption brutale de sang dans les
その子の顔は能面のようだった。 目、鼻、耳、口と感覚器官の集中する顔は、神経や血管が濃密に張り巡らされている上に、筋繊維の交差も仔細で複雑にできている。 また顔は意思や感情の伝達器官でもある。外界の情報を取り入れる窓というものは、えてしてその個体が外界から知覚される窓口ともなりうる。人は目で「見る」と同時にその目を通して「見られ」ているのである。犬や猫は互いに鼻をすり合わせながら互いの情報を交換し合う。だから顔にはこんなにも繊細でダイナミックな筋肉の動きが求められ、豊かな表現ができるようになっているのだろう。 その顔の「表現能力」が消えるということは、いったいどういうことなのか。 ユウヤと初めて会った時に、一瞬この子はこの幼い体で何を見、何に触れてきたのだろうかと思った。こんなにも外界を拒否している子どもがこの世にいることが不思議だった。 彼の顔はまるで、日本人形のそれであり、とても子
先日、オーストリアの画家グスタフ・クリムト(1862〜1918)の代表作「アデーレ・ブロッホバウアーの肖像」(1907年)がピカソの「パイプを持つ少年」の落札記録を破り、絵画史上最高額の1億3500万ドル(約1300億ウォン)で売られた。クリムトは全世界で最も多く複製されている画家としても知られている。官能的な幻想をテーマにしているクリムトの絵は、時空を超えて理性の呪縛から逃れ本能にしがみつこうとする自由を表現し、多くの人々から愛されてきた。 今月29日に公開される「クリムト」は、2000年にクリムト死後100周年を記念して企画されたもので、クリムトの祖国、オーストリアが中心となって、ドイツ、フランス、英国のプロダクションと手を結び、3年あまりにわたって製作し、完成させた。「接吻」、「ユディト」、「ダナエ」など華麗で装飾的な作品を発表したクリムトの生涯と作品世界を、ありふれた伝記的な構成で
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