若者に極端な長時間労働を強いるなどする、いわゆる「ブラック企業」約4000社を対象にした厚生労働省の集中取り締まりが1日から始まる。 「被害に遭う人を一人でも減らしてほしい」。ブラック企業に勤める若者らからは期待の声が上がっている。 「売り上げ目標を達成しないでよく休めるな」「生きているだけで無駄だ」。東京都内の男性(26)は、大学卒業後に入った都内のアパレル商社で、社長から毎日のようにどなられていたという。「目つきが悪い」などと、ささいなことで罵声を浴びせられ、たびたび拳も飛んできた。 2011年春に入社した男性は、社長から「プライベートはないものと思え」と言われ、毎日、深夜までの勤務を強いられた。週末の出勤も多く、毎月の超過勤務は100時間を超えたが、残業代は出なかった。