手塚治虫をはじめとする現代マンガの巨匠たちが住み集い、若き青春の日々を過ごした伝説の木造アパート「トキワ荘」。そんなトキワ荘が、2020年7月に当時の建物の様子はそのままに、マンガミュージアムとして生まれ変わりました。 中心となって設計を手がけたのは、株式会社丹青社の加藤剛さん。なぜトキワ荘が復活したのか、地域住民も一緒になって携わったこの施設について、加藤さんに施設の特徴などお話を聞きました。 ■背景 かつて豊島区椎名町(現南長崎)にあったトキワ荘は、1982年に老朽化によって解体されましたが、それ以降、地域住民を中心に、トキワ荘とマンガ文化を語り継ぐ活動拠点の必要性について検討が重ねられてきました。 その後、解体から30年ほどが経過してから、豊島区が2010年度に「トキワ荘マンガ文化の活用に関する基礎的調査」を、さらに2015年には、次世代に向けてトキワ荘文化を繋ぎ残していくことを目的