地球から約130億光年離れた宇宙初期の巨大天体「ヒミコ」は、3つの銀河がぶつかるような珍しい内部構造を持つことが、東大宇宙線研究所などの国際チームによる観測で分かった。銀河の形成過程を探る上で重要な成果という。 ヒミコは宇宙誕生の大爆発ビッグバンから、わずか8億年後の明るい巨大ガス雲。大きさは同時期の一般的な天体と比べて約10倍、質量は太陽の数百億倍に上ることが分かっていたが、詳しい姿は謎だった。 研究チームはハッブル宇宙望遠鏡と南米チリのアルマ望遠鏡でヒミコを観測。水素ガス雲の中で3つの銀河が長さ2万光年ほどの狭い幅に並んでいる様子をとらえた。1年間に太陽の約100倍の質量のガスが星に変わるほど活動は激しく、明るさはこのエネルギーで説明できるという。一方、星の形成で通常みられる炭素などは検出されず、ビッグバン直後にできた水素やヘリウムを含む原始銀河の可能性が強まった。 同研究所の大内正己
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