大学生になり「コスパよく暇を潰したいなと思って…」 ──いまや出版界で引っ張りだこのけんごさんですが、小説を読むようになったのは大学生になってからだそうですね。それまでは小説を読む習慣がまったくなかったとお聞きして、驚きました。 「けんご(けんご@小説紹介)」さん(以下、けんご) 僕は小学校からずっと野球をやっていたんですけど、小説は難しくて自分には読めないと思っていたので、多くても月に1冊読むかどうかというくらいでした。 僕の8歳上の兄は実業団の選手として今も野球を続けているので、大学に入るまでは、自分も兄のように実業団に入れたらいいなと夢を見ていました。 でもスポーツ推薦で大学に入ってみたら、チームメイトはみな全国の強豪校でキャプテンをしていたような人たちばかりで、ある時「自分にはこれ以上は無理だな」と悟ってしまったんです。 今の外見からはかけ離れていますが、高校までは僕もずっと坊主頭